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本研究室を希望する学生さんへ

 生活健康学研究室では、時間生物学・生理学・睡眠科学を基盤とし、健常成人を対象に生理学的・行動科学的手法を用いた実験を行うと共に、実験動物(マウス)を用いてヒトでは追究することが困難な脳内機構および分子メカニズムを追究する動物実験を行っています。本研究室は、ヒト生物時計の構造と機能を明らかにするための基礎研究を通じて、生涯にわたって心身の健康を維持するための研究成果の発信をめざしています。

 本研究室を志望する方は、研究を遂行する際に基本となる時間生物学および生理学の知識を習得することが必要です。自信がなくとも研究室の抄読会やデータ検討会に参加し、しっかりと勉強すれば十分対応可能です。ただし、自主的・積極的に研究活動に関わる姿勢をもつことが重要です。

 時間生物学・睡眠科学領域における実験では、長時間継続的にデータを測定することが不可欠です。1つの実験が24時間~1か月以上にわたることもあります。そのため、実験を行う前には、相当な時間を費やして実験手技を習得し、研究テーマに関する先行研究を調べ、本当に研究を行う意義があるのか、またどのような研究手法を用いれば最も効率がよいのかを明確にし、綿密に研究計画を立てることが必要となります。そして、検証可能な仮説をたて、いよいよ実験となります。実験が終了すると次はデータを解析し、仮説を検証し、予想通りの結果であったのか、そうでないのか、どのようなメカニズムにより説明が可能であるかを論理的に考察してきます。最終的には、研究を通じて得られた成果を広く社会に還元していくために論文執筆および学会等での発表(プレゼンテーション)を行います。

 

 上記のように、研究活動を遂行するためには、毎日の相当な努力が必要となることを覚悟してください。当研究室を希望する学生に最も求められるのは、研究生活を楽しめるようになることです。また、世界のなかで先駆的な研究を進めていくには、英文論文の文献渉猟や読解力、英語でのプレゼンテーション能力が求められますので継続的な努力が求められます。研究室配属後は、研究の基礎となる時間生物学、生理学、睡眠科学に関する知識と実験手技について理論と実践の両面からしっかり勉強してもらいます。その過程で、研究室が扱っているテーマあるいは自身が思いついたテーマで研究をスタートさせることになります。

 研究活動では、学生が受身となる講義とは異なり、自分で主体的かつ真摯に取り組む姿勢が求められます。学生自身の主体的な活動だからといって指導教員からの指導を受けられないという意味ではなく、指導教員も良い研究成果をあげられるように尽力します。素晴らしい研究成果が得られたときの感動は、人生の大きな財産となるでしょう。

 おそらく大多数の学生さんは、就職して社会人として人生を歩んでいくのではないかと思いますが、研究室で真摯に研究に取り組み、指導教員および研究室メンバーとの議論を重ね、多種多様な意見、アイディアをまとめ、研究を遂行し、課題を解決していくことで問題解決能力が身に付いていきます。自ら考え協調性と主体性を兼ね備えた社会人になれるようにバックアップしていきます。もちろん、研究者を目指したいという学生も歓迎します。

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