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​新型コロナウィルス感染症に関する情報公開にあたって [最終更新 2022/4/28] 

 私はからだの生体リズムを発振する生物時計を研究する時間生物学の研究者です。感染症や公衆衛生の専門家ではありませんが生物時計が発振する生体リズムおよび睡眠と免疫機能との関わりは深く、時間生物学の基礎研究に従事する研究者として今の自分にできる情報発信としてこのホームページ上で情報公開をすることにしました。

 私たち1人1人が健康を保ち必要な感染症対策を行い、これ以上の感染を拡大させないことが感染のリスクを負いながら最前線で患者さんの治療にあたる医療従事者の負担軽減につながります。依然として難しい状況が続いておりますが、この情報がみなさんの感染症予防対策および健康の維持に少しでもお役に立てれば幸いです。COVID-19 の情報を得るのに役立つサイト、論文情報等を紹介していきたいと思います。

1. 国立感染症研究所 新型コロナウイルス情報 [ web ]

2. 首相官邸 新型コロナウイルス情報 [ web ]

3. NHK 変異ウイルスの特徴・最新情報 [ web ]

4. NHK 変異ウイルス Q & A [ web ]

5. 日本防菌防黴学会 新型コロナウイルスの基礎知識 [ PDF ]

6. 日本感染症学会ワクチン委員会COVID-19 ワクチンに関する提言(第2段) [ PDF ]

7. 米国CDC COVID-19ワクチン情報 [ web ]  

​8. コロナ制圧タスクフォース [ web ]

9. Yahoo! Japan 新型コロナウイルス感染症まとめ [ web ]​

10. 日本経済新聞 チャートでみる新型コロナウイルス [ web ]

11. COVID-19 AI・シミュレーションプロジェクト [ web ]

12. 厚生労働省 新型コロナウイルスワクチン Q&A [ web ]

13. 日本感染症学会ワクチン委員会 COVID-19ワクチンに関する提言 (第3段) [ web ]

14. NHK ワクチン Q & A [ web ]

15. こびナビ [ web ]

16. 新型コロナワクチン公共情報タスクフォース [ web

22.4.28 

米モデルナ、6歳未満のコロナワクチンは大人同様の有効性と発表 [ web

22.1.14 

国立感染症研究所: 新型コロナワクチンについて以下の情報が公開されました[ web ]

a. 海外のワクチン接種の進捗と感染状況の推移

b. 懸念される変異株(VOCs)に対するワクチン有効性についてて

c. 交互接種 初回で使用したワクチンと異なる種類のワクチンによる追加接種
d. 小児に対するワクチン接種について

21.10.29

新型コロナウイルス感染症に対する後遺症メカニズムの一部解明 [ web ]

京都大学の上野英樹教授の研究により、ウイルス排除細胞とウイルス抑制細胞が同時に多くなり、免疫系のバランスが崩れることが後遺症と関係し、嗅覚や味覚障害が残る患者ではウイルス排除細胞が少ないことが判明した。これまで後遺症については、原因が不明でしたが今回の発見は免疫細胞の種類・数と後遺症症状の強さとの関連性を明らかにしたもので、今後の診療や治療に役立てられることが期待されます。

21.10.28

第25回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 提出資料 [ web ]

追加接種時に異なるワクチンを使用する際の安全性、中和抗体量、副反応について

2021.8.30

私が所属する北大でも職域接種により2回目の新型コロナウイルスmRNAワクチン接種を完了する人が増えてきました。私自身も7月23日に1回目、8月28日に2回目の接種を終えました。私自身(41歳、男、基礎疾患なし)は、1回目では主に接種部位の疼痛、2回目では接種6時間後から接種部位の疼痛、徐々に熱があがり12時間後には38℃にあがり、接種翌日は38-39℃の発熱が続きました。発熱中は、スポーツドリンクを飲みつつ、鎮痛薬カロナールは4回服用しました。30日の午前中には微熱程度になり、だいぶ楽になりました。最近、「ファイザーorモデルナ製mRNAワクチンの筋肉接種後の副反応が大きかったからたくさん抗体できた!」という声をちらほら耳にしますが「副反応の大きさと産生される抗体量との間に相関関係はありません。副反応が強くても抗体がたくさんできるわけでもなければ、副反応が弱くても抗体ができないわけでもありません」

医療従事者954名を対象にファイザー製orモデルナ社製mRNAワクチン接種後の副反応の大きさと産生される抗体価を調べた結果、副反応の大きさと抗体価との間に有意な差は認められませんでした

Debes, A. K., Xiao, S., Colantuoni, E., Egbert, E. R., Caturegli, P., Gadala, A., & Milstone, A. M. (2021). Association of Vaccine Type and Prior SARS-CoV-2 Infection With Symptoms and Antibody Measurements Following Vaccination Among Health Care Workers. JAMA internal medicine, 10.1001/jamainternmed.2021.4580.

ファイザー社製mRNAワクチンを接種した医療従事者206名を対象に副反応の大きさと抗体価との関係を調べた研究でも、ワクチン接種後の副反応の大きさと産生される抗体価との間に相関関係は認められませんでした (査読前論文)。

Coggins, S., Laing, E. D., Olsen, C. H., Goguet, E., Moser, M., Jackson-Thompson, B. M., Samuels, E. C., Pollett, S. D., Tribble, D. R., Davies, J., Illinik, L., Hollis-Perry, M., Maiolatesi, S. E., Duplessis, C. A., Ramsey, K. F., Reyes, A. E., Alcorta, Y., Wong, M. A., Wang, G., Ortega, O., … Mitre, E. (2021). Adverse effects and antibody titers in response to the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine in a prospective study of healthcare workers. medRxiv : the preprint server for health sciences, 2021.06.25.21259544. https://doi.org/10.1101/2021.06.25.21259544

2021.8.10

2回のmRNAワクチンの接種を完了しても再び感染するブレークスルー感染が報告されています。

Bergwerk, Moriah et al. “Covid-19 Breakthrough Infections in Vaccinated Health Care Workers.” The New England journal of medicine, 10.1056/NEJMoa2109072. 28 Jul. 2021, doi:10.1056/NEJMoa2109072 [ web ]

イスラエルで1497人の2回のワクチン接種を完了した医療従事者のうち、39名がSARS-CoV-2に感染した。感染した患者の中和抗体価は、ワクチン接種を完了した非感染対照の患者よりも低下していた(症例対対照比、0.361; 95%信頼区間、0.165〜0.787)。感染した患者の81%は軽度または無症候性、19%は持続的な症状(> 6週間)あった。ワクチン接種を完了した人がSARS-CoV-2に感染するブレイクスルー感染は、感染期間中の中和抗体価と相関していたことが報告されています。

 

いわゆるデルタ株は、飛沫に含まれるウイルス量が従来型や英国型に比べて多く含まれ、感染リスクが1.5~2倍高いことが指摘されています。2回目のワクチン接種完了後も引き続き感染症予防対策を徹底することが必要です。

国内でのブレイクスルー感染に関する情報 

NHK ワクチン接種後の “ブレイクスルー感染”初調査 3か月で67人 [ web

2021.8.5 

私の所属する北大では来週より2回目の新型コロナワクチン(モデルナmRNAワクチン)職域接種が始まります。2回目のワクチン接種にむけて知っておいてほしいポイントをまとめましたので参考にしてくだもらえれば幸いです。また、ワクチン接種は、現在主流になりつつあるデルタ株はワクチン接種後でも感染リスクがあることが報告されていますので、ワクチン接種後も基本的な感染予防対策を徹底するようお願いします

[ PDF: 2回目のワクチン接種にむけて ]

2021.7.28

順天堂大学医学部臨床研究・治験センター客員教授の伊藤澄信氏が代表研究者を務める「COVID-19用ワクチンに関するコホート調査」の経過報告が発表されました(21/7/27)。

モデルナ社製ワクチンでは、2回目の接種(n=1万593)後に37.5℃以上の発熱があったのはファイザー製で38.1%(38℃以上は21.3%)だったの対し、モデルナ製(n=980、7月9日時点)では78.0%(同61.8%)と高い。調査対象の95%は男性自衛官です[ web ]

新型コロナウイルスワクチンの有効性について (21/715) [ web ] [ PDF ]

2021.7.19

私が所属する北海道大学でも7月17日より新型コロナウイルスワクチンの職域接種が開始されました。SNS・YouTube等でワクチンに関する様々な噂やデマが発信されています。ワクチン接種について正しい情報を確認するようお願い致します。また、ワクチン接種は、感染予防効果および重症化予防効果が科学的にも証明されていますが、ワクチン接種後も引き続き基本的な感染予防対策を継続するようお願いします。

新型コロナウイルスワクチンの作用機序・有効性・安全性について

1.厚生労働省 新型コロナウイルスワクチン Q&A [ web ]

2.厚生労働省 新型コロナウイルスワクチンの接種について [ PDF ]

3.日本感染症学会ワクチン委員会 COVID-19ワクチンに関する提言 (第3段) [ web ]

4.NHK ワクチン Q & A [ web ]

5.日本産婦人科学会 妊娠を希望する方・妊婦へのワクチン接種について [ web ]

2021.5.24

ワクチン接種の優先順に関するシミュレーション結果 #4 (2021.3.30 公開) [ web ]

研究開発担当 創価大学情報システム工学科 畝見達夫

対応するリサーチクエッション「第二波対策」として必要な「感染予測・対策の効果検証」(SIRモデルの代替となるモデルの確立)、「必要な医療リソース(病床・医療物資等)の需要予測と最適配置」

シミュレーションの結果

優先順位をつけずランダムな順序で接種した場合、行動が活発な個体を優先する場合、中央から開始する場合、人口密度の高い地域を優先する場合、ランダムに加え追跡接種を行う場合で感染者数の変化を予測した結果、偏りが分散的な人口分布の地域で、地域内の行き来が盛んな場合は、細かな部分地域間での人口密度の差による優先接種は、逆効果の場合もある。人口密度は比較的広範囲で見た方が良い。 行動の活発な人を優先する戦略は、人口分布によらず有効

2021.5.24

米国における大学生を対象にSARS-CoV-2の再感染率を調べた後ろ向きコホート研究

以前にCOVID-19に感染からの再感染いない推定保護率は84%(95%CI:78%-88%)、残りの16%は再感染の可能性
Lior Rennert, Christopher McMahan. Risk of SARS-CoV-2 reinfection in a university student populationNEW. Clin Infect Dis. 2021 May 16;ciab454. doi: 10.1093/cid/ciab454. [ web ]

アメリカの大学生を対象に一度COVID-19に感染した学生が再感染する割合を調査した論文。16,101人の大学生(以前に感染した学生2,021人、以前に感染していない学生14,080人)が3-8か月の間に再感染するリスクを調査した結果、以前に感染した学生が再感染する割合は2.2%。以前にCOVID-19に感染からの推定保護は84%(95%CI:78%-88%)であり、16%は再感染の可能性がある。また、寮のように複数人で生活する住宅に住んでいる学生は、再感染する割合は全体の再感染する割合2.2%に比べて、0.5%高い2.9%。学生のような若い年代では感染しても無症状のまま治癒するケースが多いが、行動範囲が広いため、他者に感染させる可能性が高くなる。マスクの着用といった感染対策を徹底すること、さらに一度も感染していない人はワクチン摂取を速やかに完了することが推奨される。

2021.5.20 

横浜国立大学 プレスリリース [ web ]

新型コロナウイルス感染から約1年後における 抗ウイルス抗体および中和抗体の保有状況に関する調査

研究のポイント

・COVID-19回復者を一定期間追跡した国内最大規模のデータ
・高感度のAIA®-CL抗体検出試薬による抗ウイルス抗体の量と「hiVNTシステム3」を用いた迅速測定系の変異株パネルにより、中和抗体2を測定
・抗ウイルス抗体、中和抗体のいずれにおいても時間経過に伴う減少傾向を確認
・回復者の多くが、約1年後も検出可能な量の抗ウイルス抗体および中和抗体を保有
変異株に対する中和抗体保有割合は、従来株に比べて低下する傾向を確認

2021.5.13

毎日新聞 全国で9割以上が英国由来の変異株に置き換わり 感染研まとめ [ web ]

全国で新型コロナウイルスの9割以上が、重症化しやすいとされるN501Y変異を持つ英国由来の変異株に置き換わったとする推計が国立感染症研究所から報告されました。

2021.5.12 

横浜国立大学 プレスリリース [ web ] [ medRxiv ]

新型コロナ変異株に対するワクチン接種者の約9割が 流行中の変異株に対する中和抗体を保有することが明らかに

研究成果のポイント

・日本人のワクチン接種者111名(未感染105名、既感染6名)を対象に、ファイザー製ワクチンの有効性について、中和抗体(液性免疫)の保有率という観点から調査。
・独自の迅速抗体測定システム「hiVNT新型コロナ変異株パネル」を活用して、従来株および変異株7種の計8株に対する中和抗体を測定。
未感染者でワクチン2回接種した人のうち、99%の人が従来株に対して中和抗体を保有していた。流行中のN501Y変異を有する3つのウイルス株(英国、南アフリカ、ブラジルで初めて確認された株)に対しても、90~94%の人が中和抗体を有していた
・懸念されている
インド由来の株に対しても中和抗体陽性率が低下するような傾向は見られなかった
・計8株すべてに中和抗体陽性であった人は全体の約9割(93/105; 89%)であった。
・中和抗体の上がり方については個人差が見られた。
特に1回接種のみでは、変異株に対して中和抗体が産生されない人が一定数存在した。

2021.5.12

国立感染症研究所 日本国内で報告された新規変異株症例の疫学的分析 (第2報) [ web ]

要約 日本国内で報告されたVOC-202012/01症例(英国で最初に報告されたN501Y)の重症度に関して、サーベイランスデータを用いて暫定的評価を行った。VOC-202012/01群はN501Y-PCR検査陰性群と比べて届出時に重症であるリスクは1.40 倍(95%信頼区間:1.11-1.75)であった。一方、非VOC-202012/01群との比較では3月31日以前は1.22倍(1.00-1.48)、4月1日以降は0.88倍(0.79-0.98)であった。この違いは非VOC-202012/01群に含まれる未診断のVOC-202012/01症例が占める割合が経時的に上昇したことが理由であると考えられた。探索的に行った分析では40-64歳のリスク比が高かった。データの制約から本報告の結果のみからVOC-202012/01症例の重症度について結論することは困難であることから、引き続き海外の報告を参照するとともに、国内臨床データを用いた検証が必要である。

2021.5.7

国立感染症研究所 厚生労働省アドバイザリーボード資料 (2021.5.7) [ web ]
(感染研発表資料からの抜粋)
変異株について。影響が懸念される変異株(VOC)の割合が、関西(大阪、京都、兵庫)では、8割を超える高い水準が継続しており、従来株から置き換わったと推定される。東京でも6割程度、愛知で7割程度など他の地域でも置き換わりが進んでいる。
北海道は札幌市を中心に新規感染者数の増加が継続し、約28(10万人あたりの感染者数。大阪79、東京40、福岡47)と高い水準。札幌市は約57とより高い水準で、50代以下特に40代の重症例も増加し、入院患者数はいわゆる第3波を超えた。病床使用率も80%を越え、市外への広域搬送事例も見られる。実効再生産数は1.41と高い水準にあり、新規感染者数の急増はGW後も続くことが予測される。福岡、北海道など新規感染者数が高い水準にあり、かつ急激に増加・継続している地域では、医療提供体制への負荷も既に大きくなりつつあり、感染抑制につなげるための強い対策について、躊躇なく取り組むべきである。クラスターの多様化がみられ、飲食店に限らず、職場、部活やサークル活動など様々な場所での感染が報告されているマスクの着用等基本的な感染予防の重要さを発信することが必要不織布などマスクの材質による特徴等の周知も併せて必要。また、密閉、密集、密接の重なる三密の場面だけでなく、二つあるいは一つだけの要素でも感染のリスクがあることについて改めて周知が必要。

 

2021.5.6

NHK 都内でインドの変異ウイルス5人検出 4人は渡航歴なく [ web ]
インドで報告されている新型コロナウイルスの変異ウイルスについて 
東京都。5人の検体から検出。このうち4人は渡航歴がなく、渡航歴がある人の濃厚接触者でもない。このうち4人の検体からは「L452R」と「E484Q」という2つの変異を併せ持っている。残る1人の検体からは「L452R」の変異があるものの「E484」に変異はないと確認された。

現在WHOが「懸念すべき変異株」に指定しているのは①イギリス型(B.1.1.7株・N501Y変異)②南アフリカ型(B.1.351株・N501Y+E484K変異)③ブラジル型(P1株・N501Y+E484K変異)で、N501Y変異は感染力を高める恐れE484K変異は免疫効果が低下する恐れが指摘されています。日本人にとって今後の大きな懸念材料となった報道は、新たなインド型変異株(B.1.617・L452R+E484Q変異)がWHOによって「注目すべき変異株」(懸念すべき変異株の1段階下)に指定された。東京大や熊本大などの研究チームであるG2P-JapanはL452変異が日本人の6割が持つ白血球のタイプHLA-A24がつくる免疫細胞から逃れる能力があるという実験結果を発表しています。6割の日本人がインド株に対して免疫低下の可能性があります。

2021.4.27

MediusHolding 感染力が強く重症化リスクが高いコロナ変異株が流行 [ web ]
 

2021.4.22

北海道会見資料 北海道における感染状況と今後の対策について (2021.4.22) [ web ]

2021.4.20

スーパーコンピューターによる屋外での路上飲食による飛沫拡散リスクの検証 [ web ]

屋外でも飛沫拡散による感染のリスクがあります。屋外での路上飲食を控えることが重要です。

2021.3.4

スーパーコンピューターによる2重マスクの検証実験結果 [ web ]

1枚の不織布マスクを正しく装着することが感染予防対策として重要です。

2020.6.30

北海道では新型コロナウイルス感染症の感染リスクを低減させる「新しい生活様式」を実践するための「新北海道スタイル」が提案されています。政府による緊急事態宣言は解除されましたが、依然として新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を講じることが求められる状況が続いています。1日でも早く安心して過ごせる日が来ることを祈って、感染症予防対策をしっかりと行っていきましょう。

新北海道スタイルについて [ 北海道庁HP ]
​新型コロナウイルス感染症に関する情報 [ 北海道庁HP

 

2020.5.24

新型コロナウイルス感染の現状にあって「心地よく眠るために」YouTube ] 

公益財団法人神経研究所睡眠健康推進機構ねむりんネットにて睡眠コラム:新型コロナウイルス感染の現状にあって「心地よく眠るために」が公開されています。

2020.5.24

北海道は依然として緊急事態宣言の特定警戒都道府県に指定されています。北海道内の第2波終息にむけて引き続き感染症対策の基本の徹底をお願いします。

北海道内(札幌市内)では依然として新型コロナウィルス感染症の陽性患者の報告が続いています。5月21日に全国39都府県で緊急事態宣言が解除されましたが、北海道は引き続き特定警戒都道府県に指定されています。緊急事態措置の解除目安は「1週間の新規感染者数が10万人あたり0.5人未満」です。政府は、5月25日に緊急事態宣言解除の可否を判断することにしていますが、北海道の現状ではこの基準をクリアすることは厳しい状況です(5月23日時点 0.63人/10万人、私の出身地の神奈川も依然として0.70人/10万人と厳しい状況が続いており、心配な状況です)。北海道は第2波の終息にむけて感染症対策の徹底が引き続き求められます。

感染症対策の3つの基本

① 人と一定の距離をとりましょう

・人との間隔はできるだけ2m(最低1m)空ける

・遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ

・会話をする際は可能な限り真正面を避ける

② マスクの着用

・外出時、屋内にいるときや会話をするときは症状がなくてもマスクを着用

③ 手洗い  

・家に帰ったらまず手や顔を洗う できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる
・手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)

 

2020.4.26

北海道内・札幌市内でのCOVID-19感染者数が再び増加しています

~1人1人ができる感染症予防対策を徹底しましょう~

北海道内での新型コロナウイルス感染症発生状況 [ 道庁HP ] [ 北海道新聞HP ]

札幌市内での新型コロナウイルス感染症発生状況 [ 札幌市HP ]

 米国で実施された2つの大規模COVID-19抗体検査の結果について紹介します。米国カリフォルニアで無差別に4月3-4日に3300名からサンプルを採取して抗体検査を実施した結果がPrePrint論文として4月1の日付で公開されました。https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.14.20062463v1

 この論文をみると全市民の2.5~4.2%が抗体を獲得しており、公表されている感染者数の50-58倍の人が感染している(感染した)計算となります。抗体を獲得しているということは一度はウィルスに感染し、周囲に感染させるリスクのある状態になったことを意味しています。つまり、公表されている国内・北海道の人口あたりの感染者数から考えられる感染率の50倍以上になります。この感染力は非常に高く、いま現在健康に過ごしているみなさんの中にもすでに無症状のまま感染している、周囲に感染させいる可能性がある人が相当数存在することが予想されます。なお、この論文の中では人種別の結果もTableに出ていますが、人種差はないようです。さらに、4月20日付で公開された米国ロサンゼルスで実施された抗体検査の結果が報告されました。

http://www.publichealth.lacounty.gov/phcommon/public/media/mediapubhpdetail.cfm?prid=2328

 この結果は、カリフォルニアで実施された結果と酷似しており、ロサンゼルスの2.8~5.6%の人口で抗体が獲得されており(一度はウイルスに感染している)、公表されている感染者数の最大55倍の人が感染している計算となります。これらの抗体検査の結果は、無症状であっても感染している可能性があり、他者へ感染させる危険性があるということです。特に、抗体検査の結果は感染している無症状者からの感染拡大が感染者数の増加に大きく影響している可能性を示しています。

​ 今後、感染拡大を防止するためには、外出自粛、人との接触を減らす Social distance対策が極めて重要であることを意味しています。1人1人が自分自身も感染する・感染している・感染させるリスクがあることを再認識して、どうか気を緩めることなく感染症予防対策を徹底し、この危機を乗り越えましょう。

 

2020.4.21

屋外での運動時におけるCOVID-19感染拡大防止対策のお願い

 国内でのCOVID-19感染拡大防止対策として外出自粛(stay home)が求められておりますが、最近では私の所属する北大構内でもジョギングやウォーキングを行う方が増えてきたように思います。今回のCOVID-19ウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。すなわち、感染している人からの分泌物(唾液、鼻水)、分泌物が付着した場所に接触し、体内、特に粘膜に付着して感染します。運動時には安静時に比較して呼吸が大きくなります。お仲間と一緒に会話をしながら運動をすることはとても楽しいのですが、マスクをせずに並んで話しをしながら散歩・ランニングをしているみなさんをみるたびに感染が拡大しないか心配しております。前後 2M 離れてのランニングでも前方者の飛沫による感染リスクがあることを警鐘する海外の報告もあります1)。屋外で運動をする際は、1人で、あるいは周囲との距離を十分にとって行う、感染防止対策としてマスク等の着用をお願いします2)。また、最近では室内でも楽しめる運動メニューが学術研究団体やYouTube等で公開されています3)。多くの人と一緒に運動を楽しめる日が1日でも早く来るように今は運動時にも感染防止対策をお願いします。

参考情報

1) ランニングを安全に実施するためのポイント [ Running World 海外サイト

2) 京都大学iPS細胞研究所山中伸弥先生によるジョギングエチケット [ YouTube ]

3) 日本運動疫学会 [ 日本運動疫学会リリース ]

運動時におけるCOVID-19感染拡大防止対策のポイント

1. 多くの人が集まる場所・時間帯での運動は避けましょう

2. 周囲との距離を十分にとって運動しましょう (ウォーキング 5M、ジョギング 10M)

3.運動時にも鼻と口を覆うマスク・フェイスカバーを着用しましょう

4.帰宅後はすぐに手洗い&うがいをしましょう

                                                                           

2020.4.14

COVID-19感染拡大に伴う外出自粛中に健康を崩さないためのポイント全文PDF ]

 国際的および日本国内での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う外出自粛要請により、自宅で過ごす時間が長くなることが予想されます。外出自粛が長引くことで生活リズムが乱れることが懸念されます。生活リズムの乱れは、睡眠の質を低下させ、こころとからだの健康に悪影響を及ぼします。そこで、外出自粛中に生活リズムを保ち、健康を維持するための5つのポイントをまとめ、情報公開することにしました。

COVID-19感染拡大に伴う外出自粛中に健康を崩さないための5ポイント

1. 朝起きたら太陽の光を浴びましょう

2. 朝食はよく噛んでしっかり食べましょう

3. メリハリをつけた生活を送りましょう

4. 夕食が遅くならないように気を付けましょう

5. 夜は部屋をできるだけ暗くして、眠くなったら布団に入りましょう​​

情報拡散にご協力いただきましたみなさまに御礼申し上げます

公益財団法人秋山生命科学振興財団 https://www.akiyama-foundation.org/

公益財団法人神経研究所睡眠健康推進機構 http://www.jfnm.or.jp/nemurin/index.html

株式会社北海道新聞社 2020年4月25日(土) 聞きたい新型コロナウイルス 

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/417150

NHK札幌放送局 2020年5月11日 北海道のニュース https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200511/7000020989.html

 

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